2000年 9月 5日(火)


 然別湖--(カヤック)-→東雲湖--(カヤック)-→然別湖--→然別峡



昨夜は然別湖で星空観察感動体験をして、興奮しながら眠りにつきました。
朝一番で起こされたのは、カラス野郎どものおかげ。
テーブルの下に隠して置いておいたゴミの袋をバリバリやる音で目がさめました。

でも、都会のカラスよりかわいいもの。都会のカラスは人間のバカにしたようなふてぶてしい態度で逃げもせずに見ているけど、然別湖のカラス達は、一応急いで逃げるし、テントの中まで入るような悪さはしません。

キャンプをすると、大抵朝日が昇るのと同じ時間に目覚めます。一応、目まし時計を持って行ってるんだけど、いつもベルが鳴る前に起きちゃいます。カラスのおかげでもあるんだけどね。どんな山奥に行ってもカラスがいるのには感心します。他の鳥のさえずりも聞こえるんだけど、それ以上にカラスの鳴き声が強烈なので、ちょっと気分が損なわれます。


        早朝の然別湖


そんな訳で、いつものように6時前には起きて
二人で湖畔を探索。
昨日の夜は結構冷え込んだので、湖面は太陽の光に朝もやがかかっていてすごく綺麗。
何枚か写真を撮って、ぼーっとしていました。気持ちいい〜。

7時になり、テントはそのままにして車に乗り込みました。
8時までに然別温泉にある、「然別ネイチャーセンター」に行かなきゃいけないからです。
「東雲湖」ももちろんあこがれだったけど、それプラス「シーカヤック」にもチャレンジしてみたかったので、8時から12時までの「シーカヤック+東雲湖」のツアーコースを申し込んだのです。

今日も快晴。雲ひとつ無い青空に湖が映えます。然別湖の前にそびえる通称「くちびる山」も湖面にくっきりと唇の姿を浮かび上がらせていました。
さざなみが立つと、綺麗な唇の形に見えないからね。ラッキー。

今日のツアーの参加者は、私達2人だけ。私達を東雲湖まで連れていってくれる頼もしいお兄さんは、大阪出身、然別に来て8年目の中川さん。20代後半から30歳くらいかな。なかなかの好青年。素敵だわ〜。こういう所で働いている人ってかっこいい人が多い!?

まずは、湖面にシーカヤックを浮かべる。スカートのようなものを穿かされ救命胴衣を着用。


                 名前なんて言うのでしょう?


陸上でパドルのこぎ方を教えてもらう。左右両側で漕がないといけないので、これが結構難しい。物覚えの悪い私は、ちょっとの間、うまく漕げなかった。みのりんに毒舌くらった。「にぶいやつ」だって。とほほ。

お兄さんの説明によると、

「まず、自分の肩幅くらいの広さにパドルをつかむ。右はそのまま漕ぎ、左を漕ぐときは、右手首を手前にひねり、パドルを軽くまわす。その時左手は固定せず、手の中でパドルが回るようにしましょう。」

ってことなんだ。なるほど、頭じゃわかるんだけど、いざやってみると、何か動きが変! 
あれ?? どうだっけ?? あら? 違う??

右を漕いで、左を漕いで、また右を漕ぐときは、そのままでいいのに、変に手首を曲げてしまうんだ〜。頭じゃわかっているのに…。

それでも何度か練習するうちにだんだん慣れてきた。お兄さんもやっと笑顔に。
ふう。一安心。みのりんの冷ややかな視線に負けずにがんばりました。


       


さあ、いよいよ2人乗りシーカヤックに乗り込みます。シーカヤックは、後ろに乗る人が舵を取るのです。船の後ろに舵がついていて、そこから足元まで紐が伸びている。行きたい方向の足を踏んで、紐をピンと伸ばすと、その方向に進んでいきます。もちろん舵取りはみのりんの役目。私は前に乗り込みました。
そこで先ほどのスカートのようなもので、足に水が入ってこないようにふたをする。漕ぎ方がヘタだと、かなり水が溜まるようです。

中川さんはプロなのでスカートのようなものをはかずに乗り込んでいました。私がやらなかったらきっとGパンがびちょびちょになっていたと思います(^^;

さて、先ほど教わった要領でパドルを漕ぎます。目指すは然別湖対岸の船着場。

この日は、まったく風もなくおだやかだったので、直線的に対岸を目指します。風のある時だと、危険なので、岸に沿って遠回りをするとのこと。中川さん曰く
「こんなに穏やかなのは本当にめずらしいんですよー。お客さんたちは本当に運がいい!」

とのこと。ここでも改めて運のよさを実感。

徐々にパドル操作にも慣れてきて、「こりゃ〜絶対明日筋肉痛だ…」って程に腕もだるくなってきた頃、対岸に到着。カヤックを陸に上げて、今度は徒歩で東雲湖を目指します。

船着場から小道を抜けて、森の中を進みます。森林の香りが心地いい。


            


途中、ガイドの中川さんが、いろいろな高山植物について説明してくれます。
北海道では、標高のあまり高くない場所でも高山植物が楽しめます。

イソツツジ・・・・・群生地に行くと、エンピツの芯のにおいのような強烈な香りがします。
          細長い小さな葉です。

イワツツジ・・・・・赤い小さな実がなっていました。

エゾリンドウ・・・・りんどうなんだけど、ちょっと本州のと違うのかな?紫色の花が咲いていて、とってもきれい。


      
   エゾリンドウ                        ゴゼンタチバナ


御膳橘・・・・・・・・葉が6枚のものだけに赤い実がつく。葉が4枚のものには確かに実がついていなかった。
           これもかわいい。

ミヤママタタビ・・・ツタが絡まっていて、1cmくらいの小さな実がついている。ちょっとシワシワしていて、
           触るとしっとりしている。思い切ってかじってみると、あまずっぱ〜いキーウィのようなフルー           ティな香りで美味。またたびのくせに猫はあんまり好まないんだって。(こんな場所に猫なん           かいないからおいしいのを知らないんじゃないか?)

然別湖は火山の噴火でせき止められた湖で、岩盤が多くて土が少ないので植物の成長にはきびしい。岩の下は風穴になっていて、夏でも下から冷たい空気が流れてくる。
確かに手を入れてみると、ひんやりしていた。

ナキウサギは、氷河期の生き残りと言われていて、寒いところにしかいない。
メルヘンチックな言い伝えとしては、氷河期の氷がどこかに残っているんじゃないか・・・なんて言われているんだって。

そんな楽しい話をしながら30分ほどで、あこがれの北海道三大秘湖「東雲湖」へ到着。
山道を進んでいくと、左手が一気にひらけて、湖が現れたのだ。
「うわ〜。きれ〜い〜」と一声。湖の向こうに芝生のような緑の熊ザサの群生地が広がっている。こっちから見ると、芝生のように見えるんだけど、実際は2mくらいの熊ザサなので、向こう岸にはいけないんだって。
青空に緑が映えてなんか、すごく美しい。


      
   東雲湖                           ガイドの中川さんと


まずは、岩に腰掛けて一服。中川さんがコーヒーをご馳走してくれました。
「この湖は、歩いてきた人にだけのプレゼント」って言ってたのが印象的でした。
夏は湖の向こうに行くのは無理だけど、冬になればカンジキや山スキーで氷の張った湖の向こうまでいけるので、行動範囲が広がるんだって。冬もいいな〜。と思ってしまった。

帰りは、時間が余ったので、のんびり湖岸沿いをカヌーで戻ることにしました。
相変わらず穏やかな湖面で、中川さんも、「行きも帰りもこれだけ穏やかだったのは初めてですよ」ってびっくりしてました。パドルを動かしながら湖を覗き込むと、小魚の群れが、カヤックを追い越すように泳いでいきます。

私      「この小魚の群れは何ですか?」
中川さん  「わかさぎですよ。然別湖は禁漁なのでたくさんいるでしょ〜」
なるほど。納得。

途中、中川さんは、あまりにも気持ちよかったようで、
カヤックに乗りながら転寝していましたよ。

あっという間の楽しい4時間が過ぎ、然別温泉に戻ってきました。貴重な体験でした。
2年越しの夢が叶って大満足の二人。やさしいガイドの中川さんにお礼を言って、テント撤収のために、然別湖北岸野営場に戻ったのだった。
インスタントラーメンで腹ごしらえをして、出発。

今夜は、大好きな然別峡野営場に宿泊予定。まだ時間も早かったので、幌加温泉にあるという無料露天風呂に寄ることにした。

その温泉は自炊の湯治場の裏を流れる川沿いにありました。湯治場自体はカギが掛かっていて今は使っていない雰囲気。温泉の湯船は2〜3人で一杯になるくらいの大きさ。先客のライダーが一人、お湯から上がるところでした。


        


そのライダーは京都から来たそうです。

ライダー君 「いい温泉知らないですか〜?」
みのりん  「岩間温泉は行ってきたの?」
ライダー君 「行こうと思ったんですが、最後に川を渡るんですよね?オンロードバイクなんで、
       どうしようか迷って素通りしてきちゃったんですよ」
みのりん  「たぶん大丈夫だと思うよ。もし心配なら、川の手前にバイクを止めて、そこから歩い
       ても200mくらいだし。とにかくさあ、お湯がいいんだよね〜。乳白色で、いかにも
       温泉って感じだし、のんびり暖ったまれると思うよ。絶対行ったほうがいいよ」
ライダー君 「そうなんですか〜。いいなあ。じゃあ、折角だからこれから行ってみます!!」

そう言って、意気込んで去っていきました。あのライダー君は岩間温泉にたどり着けたかな〜。

ライダー君が去った後、二人でのんんびり湯船に浸かっていました。横には川が流れ、湯船のちょっと上流がちょっとした滝のようになっています。

掃除をすれば、湯船ももう少し綺麗になりそうですが、足元は、ちょっと藻が生えていました。
でも湯加減は丁度いい。

しばらくのんびりして着替えていると、新しい客人がやってきました。
いいタイミングでのんびりできたから、よかった〜。

さてさて、今日は早めに然別峡を目指しましょう。
林道を菅野温泉方向に走って約20Kmほどで、然別峡野営場に到着。


       然別野営場


15時には、テント設営を始められました。今日はどこのスーパーにも寄らず、氷もなかったのでビールを網のバックに入れて、下を流れるヤンベツ川に漬けておきました。これで少しは冷たくなるかな? 

まだ日没までには時間もあったので、キャンプ場周辺でちょっとだけ渓流釣りにチャレンジ。でも、餌のカワムシを探してもみんな小さくて苦労しました。そんな状況なので釣果もなく終了。

夕食の準備をして、大好きな鹿の湯へ。
ここのキャンプ場の魅力は、やっぱり場内に素敵な無料露天風呂があるってとこ。ほんとに気持ちいいんだよね〜。横を流れる川音を聞きながら、のんびりぼーっとしている時間が最高!


      鹿の湯


先客の男性が二人いたけど、パッと脱いでさっと入りました。男性の方が気を使って、見ないように背を向けていてくれるんですよね〜。こういう場合女性の方が大胆です。私もおばさんの仲間入りかな〜。
後から一人女性が来たんだけど、様子を見るだけで帰っていっちゃいました。
もったいないなあ…。

今夜の夕食は、非常用に準備していたカレー。ビールとカレーで満腹です。寝る前に、もう一度鹿の湯で体を温めて、ぐっすり眠りについたのでした。
ランタンの明かりを暗めにして入る夜の温泉も、これまたいいんですよ〜。
そして翌朝5時すぎには、朝風呂を楽しんで、大満足の然別峡でした。